海外投資詐欺トラブル
AIJ投資顧問やMRIインタナショナルの事件等のように、海外投資詐欺トラブルについては昔から現在に至るまで、後を絶たないのが現実です。
このような海外投資詐欺トラブルにあってしまったら、いかに優秀な弁護士を雇って裁判を起こしても、投資資金はほとんど返ってこない、と考えたほうがいいかと思います。
したがって、甘い話はないと肝に銘じ、詐欺にあわないよう、細心の注意が必要です。
海外投資詐欺のトラブル事例
海外投資詐欺業者を見分ける方法
海外投資詐欺業者は知能犯ですから、なかなか海外投資詐欺業者を見分けるのは難しいです。
ただ、当事務所では、そのような業者には主として3つの特徴があると考えています。
(投資詐欺会社の4つの特徴)
1.高い配当で元本保証
2.投資ファンドのスキームに第三者機関が介在していない
3.取引に透明性がない
4.セミナーが超高層マンションや地下室、山奥で行われている
以下、それぞれにつき解説します。
1.高い配当で元本保証
まず、高い配当には高いリスクをとって投資するのが通常です。一方、元本保証するのであれば、比較的安全な低リスクと投資をする必要があります。
とまり、投資ファンドにおいて、高い利回り∔元本保証を両立することは大変難しい運用が必要です。
売上が安定して確定する格付けの比較的高い国債ファンドであれば分かりますが、資源や不良債権買取、その他のリスクが高い投資ファンドにおいては、まずもって疑ってかかるべきです。
また、「元本保証」をうたったファンドは、「誰が」元本保証をするのかが重要です。
海外のファンドの中には、大手銀行が元本保証したものはありますが、そのようなファンドはもともと元本が国債の利回り等で確保された上で資産の20~30%を積極投資するため、そもそも誰がやっても元本割れの可能性が低くなるように設計されています。
また、商品としても、かなり限定されたものしかなく、一般の投資会社が扱うような私募ファンドにはまずそのような大手銀行は保証をつけませんので、注意が必要です。
2.投資ファンドのスキームに第三者機関が介在していない
投資ファンドの運用は必ず、第3者が介在するものでなければ資金を勝手に動かされるリスクが付きまといます。
そこで、スキームの中には投資家の信頼確保のためにも、必ず第3者を介在させることが重要です。
例えば、資金の持ち逃げ防止のためには、カストディアンと言われる資産管理会社(UBSやドイツ銀行などの大手銀行)が入り、投資家の資金を運用会社の資産と別に管理します。
また、虚偽報告を防止するため、事務管理会社がファンド資産の取引の記帳や、資産残高の計算を独立して行う場合があります。
その他、売買報告の透明性確保のため、証券会社が間に入り実際の取引執行を担います。
3.取引に透明性がない
そもそも、取引の確認ができるとしても、それが本当であるかは、確実ではありません。AIJ投資顧問の事件等はその代表例でしょう。
そのような状況の中で、例えば「資金の状態を顧客専用のWEB画面で確認できない」「確認は月1回のレポートまたは、問い合わせないと分からない」といった対応をする運用会社は、資金や取引の透明性がないためリスクが伴います。
このように、ある程度の知識とチェックポイントを抑え自己責任で投資を行うことが大切です。
4.セミナーが超高層マンションや地下室、山奥で行われている
海外投資の勧誘セミナーは超高層マンションや地下室、山奥で行われていることが頻繁にあります。
これはなぜなのでしょうか?
これは実は、「スマホの電波がつながりにくいから」なんです。
最近はグーグルやヤフーで検索するとがすぐに情報が出てきます。
例えばセミナー中にセミナー講師の氏名や海外投資商品(ABC不動産ファンド等)の名前でgoogle検索すると、過去に被害にあった人から、大量の悪評が表示されます。
海外投資詐欺師としては、セミナーや勧誘中に検索されて契約をやめることを防ぎたいので、電波のつながりにくい会場を選ぶのです。
私も当初は詐欺師はなぜ交通の便のよい場所でセミナーを開催しないのか?と疑問に思っていたのですが、シークレットセミナーなどと称して超高層マンションや地下室、山奥で投資勧誘が行われるのは、このようなカラクリがあったんですね。
海外投資詐欺のトラブル防止法
I 過去の経歴を金融庁や財務局でチェックする
ところが、この登録は条件が非常に厳しく、簡単にできるわけではありません。
また、日本に過去に違法に海外投資を勧誘し、訴訟になったりして、日本にいられなくなり、日本から海外(特にタイ・シンガポール・香港、英国)に退去、逃亡し営業を続けているアドバイザーもいます。
標準報酬・費用(税別)
※香港のファンド会社の登記簿謄本データを取得し、ファンド会社が本当に存在するかを確認します。香港以外の海外ファンド業者の登記簿の取得も可能ですが、料金、納期は異なります。
④海外ファンド業者の存在の有無の現地調査:10万円~(交通費等実費別途)
⑤海外ファンドの解約代行サポート:20万円~(※個別見積り)