海外投資詐欺の典型的事例とは?

当事務所では、日々、海外投資詐欺の相談が寄せられます。

その中で、最近増加しているパターンがありますので、注意喚起のため、掲載します。

おいしい儲け話を持ってくる人物と出会う

まず、 おいしい儲け話を持ってくる人物と出会う ところから悪夢は始まります。

ルートは知人からの紹介やインターネット等様々です。

マネーゲーム、キャッシュフローゲーム、金融読書会、経済勉強会等の名前の交流会やセミナーイベントで出会うこともあります。

この人物は、パンフレット等の資料や名刺を見せ、自分がいかにすごいネットワークを持っていて、信頼に足る人物であるかを語ります。

簡単なことをするだけで大金が入る話を始める

そして、その気になったところで、1つの簡単な依頼をします。

その簡単な依頼とは、例えば①保証金等の名目で100万円のお金を指定の口座に振り込むことと②「海外の銀行口座を作ること」です。

保証金の振り込みとオンラインバンキングを開設

そして、お金を振り込んだ後、海外の銀行口座を作る方法はとても簡単です。メールで免許証やパスポートを送付し、必要事項をフォームに入れて送付すれば、ログイン用IDとパスワードと銀行のオンラインバンキング画面が案内されます(※実際は、海外口座はこんなに簡単に作れません。通常海外渡航が必須です)。

そして、オンラインバンキングにログインすると、送金した額より残高が増えていきます。ケースにより、1000万円~数億円の額が表示されます。

海外送金ができない

それを見て、資金の引き出しのためその海外口座から日本への海外送金を試みるも、できません。

そこでおかしいと思い、サイトの問い合わせ用メールにメールすると、システムが故障しているとか、本人確認ができていないから無理等、よくわからない理由をつけて送金を拒否されます。

ひどい場合には、送金するのに保証金や担保が必要なので、さらに100万円の追加入金が必要、などと言ってくるケースもあります。

やっと目が覚める

このあたりになってやっとおかしいことに気づき、知人や弁護士、当事務所等の海外口座関連に詳しい事務所に相談し、詐欺だとわかります。

海外投資詐欺に遭う人の共通点

上記の内容を見て、「なんで初めから詐欺って気づかないの?そんな話あるわけないでしょ!」と思う方が多いと思います。

しかし、このような詐欺に遭う人は後を絶ちません。

これはなぜなのでしょうか?

このような詐欺に遭う人の共通点として、以下のような傾向があります。

目先の欲に目がくらみやすい

冷静に考えて、見知らぬ人に100万円を預けてくれたら1000万円入金する人など、いるはずがないのです。

それなのに、「楽して900万円儲かる」という欲に負けてしまったんですね。

お金は簡単には稼げないです。

実際は、本当にお客さんを喜ばせて、喜ばせて、やっと多少の見返りがでてくる、そのようなものです。

海外投資詐欺で大事なお金を失わないよう、目先の欲に目がくらんでいないか、よく考えてみてください。

いい人といい商品の区別がつかない

投資においては、いい商品といい人は別です。人間的にいい感じの人だからと言って、いい商品をすすめてくるわけではありません。

また、例えばHSBC香港はまずつぶれる心配のない大手銀行ですが、だからといってHSBC香港の銀行員がすすめた商品だから確実に利益が出るとは限りません。

なぜその人がその商品をすすめるのか?その人の言葉の背景を読もうとすることが海外投資詐欺に引っかからないコツといえます。

海外にはとんでもなく素晴らしい商品があると信じている

確かに日本の金融規制は厳しく、コスト高になりやすいので、いい投資商品が少ないということは事実です。

しかし、海外のタックスヘイブンで運用とか、ヘッジファンドが云々と聞いて、何か自分の知らない素晴らしい商品があると考えるのは大きな勘違いです。

現に、90%以上のファンドマネージャーの運用は、インデックス投資に勝てないという驚愕の(?)事実も判明しています。

人の話を細部まで聞いていない

海外投資詐欺に騙されやすい人の傾向として、人の話を何となく聞いていて、論理の矛盾や話の不可思議さに気づかないということがあります。

また、雰囲気に流されやすく、皆がいいといったからとか、この人がすすめるから、という理由で投資を決断しています。

つまり、話をしっかり聞いて、自分の頭で判断したり、わからないことは徹底的に質問する、ということが苦手な人が多いように思います。

例えば、しっかりと資料を読んでいれば「月利5%は確実です」というような説明や、「500万円投資すれば、10年後に確実に5000万円になります」というような話はおかしいと気づくはずです。

これに気づかない、ということは、普段からロジックよりも雰囲気で物事を決めている可能性が高いので、注意が必要です。

将来への不安が強すぎる

誰しもなにがしかの将来の不安はあるものですが、あまりに将来に不安が強すぎると失敗します。

たとえば、今の職を失うと転職先が恐らく見つからない、とか、現在収入に見合わない住宅ローンを組んでいる、あるいは老後に2000万円貯めないと飢え死にすると本気で信じているような人です。

このような場合、自分の不安を解消することにフォーカスしすぎてしまい、中立的な判断ができなくなっている可能性が高いです。

そこで、甘い儲け話につい乗ってしまう、というわけです。

当事務所のサービス(税込)

いかがでしたでしょうか。ご自身に思い当たることはなかったでしょうか。

当事務所では、海外投資詐欺の疑いがある場合に、様々な形で調査のサポート等を行っていますので、一人で悩まず、まずはご相談下さい。

1.初回相談費用:5千500円・30分

2.海外投資詐欺調査サービス:3万3千円~

(※海外の投資会社等が本当に存在するか等を登記簿謄本の請求や海外企業のデータベース等で調査します。調査費用は調査内容により異なりますので、初回相談時にお見積りいたします。)