ユニオンバンクとは
これまで、MUFGユニオン・バンク(MUFG Union Bank, N.A)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)100%子会社である米国金融持株会社米州MUFGホールディングスコーポレーション(MUFG Americas Holdings Corporation、元ニューヨーク証券取引所上場)の完全子会社である商業銀行(国法銀行)です。
しかし、 2021年9月21日の時事通信社の報道によれば、
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG) は21日、傘下の米地方銀行、MUFGユニオンバンクの全株式を米地銀大手USバンコープに売却すると発表した。MUFGは売却対象の資産価値を176億ドル(約1兆9000億円)と算定。80億ドル(約8800億円)を現金とUSバンコープ株で受け取るとともに、売却に先立ち96億ドル(約1兆円)をユニオンバンクによる配当などの形で得る。
とのことですので、今後は、ユニオンバンクの親会社は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)から米地銀大手USバンコープに変わることになります。
ユニオンバンクの口座が強制解約になるのでは?
現在、ユニオンバンクの口座をお持ちの方の中には、この株式の売却に伴い、今後、ユニオンバンクの口座が強制解約になるのでは?という心配をされている方がいるかもしれません。
詳細は2021年9月21日の時点では発表されていませんが、過去の事例を見ても、通常、株式譲渡に伴い、ユニオンバンクの口座が強制解約になることはほぼありませんので、心配はしなくてもよいと思います。
ユニオンバンクの解約手続きについて
ただ、日本語でのサービスやユニオンバンクの解約手続きについては注意が必要です。
これまで、ユニオンバンクの解約手続きは日本語対応でしたので、英語が全然できなくてもさほど苦労せずに行うことができたと思います。
しかし、MUFGはユニオンバンクの親会社ではなくなりましたので、サービスは基本的に米地銀大手USバンコープが引き継ぎ、行うことになると思います。
そうすると、現時点では日本語でのサービスが続くかどうかは不透明であるといわざるを得ません。
つまり、今後は、口座保有者の各種変更の手続きや解約の手続きは英語でないと行えなくなるという事態は十分ありうるとお考えください。
また、ユニオンバンクはアメリカのカリフォルニア州の銀行ですから、相続になった場合は、原則として米国カリフォルニア州法に基づき、裁判所を通じたプロベート(Probate、遺言検認手続き)という裁判手続きが必要となり、米国弁護士費用、翻訳、公証費用等、非常に時間、費用のかかる手続きが必要となります。
このプロベートを回避するためにも、一定以上の年齢の方は解約すべきかどうかを検討しておいたほうがいいかと思います。
当事務所のサービス
当事務所では、ユニオンバンクの解約手続きについてサポートを行っておりますので、解約をご希望される方は、どうぞお気軽にご相談ください。