Q.私は、東京都に住む50代の会社員です。私が10年前に1000万円ほど香港で購入したジャージー島で運営されている海外ファンドに関して、久しぶりに英語の手紙が届きました。
何だろうと思い、手紙を読んでみたら、なんと、海外ファンドが倒産し、清算手続きをする、という連絡でした。
老後の資金と考えていたので、目の前が真っ暗になり、どうしたらいいかわかりません。
また、書類にはフォームが同封されており、何か記入して返信しないといけないようですが、何を書いたらいいのかすらわからず、途方にくれております。
どうしたらいいか、教えてください。
A.このような手紙が届いたら、誰もが大きなショックを受けると思います。特に、大きな金額の場合はなおさらです。「もう無理だ・・・」とあきらめる気持ちもわからなくはありません。
ただ、ファンドが破綻している以上、全額は無理ですが、投資資金の一部が返ってくるケースはあります。
特に、元本確保型の海外ファンドであれば、投資家に大損をさせることを防止するため、元金の80%を割った時点でファンドの運用を停止する等の措置をとっているケースも少なくありません。このような場合は、ある程度の額が償還されますから、あきらめは禁物です。
ですから、とにかくあきらめず、破産、倒産処理が行われる旨のレターの指示に従い、期限までに、フォームを記入して、きちんと返送することが重要です。
レターの中身としては、多くは破産処理のためのファンドの持ち分保有者の債権者集会への参加や債権の申し出に関する書類が多いです。
ただ、海外ファンドの多くはマン島やジャージー島など、いわゆるタックスヘイブンと呼ばれる税率の低い島で運用されていますので、書類の到着、返送までにはかなり時間がかかってしまいます。
そのため、もたもたしていると期日までにフォームや必要書類を提出することができず、本来いくばくかの資金が返ってくるところ、全額返ってこないということになるケースが多いように思います。
実際、海外ファンドの倒産や清算は予想外の出来事ですし、日本語でのやり取りさえ不安になるところを英語で質問などするのは大変難しい作業だと思います。
でも、ご安心下さい。
当事務所では、海外ファンドが破産、倒産した場合でも償還までの手続きをしっかりサポートいたします。
過去の例からすると倒産と言ってもいろいろなパターンがあります。お金が全額戻ることは難しいですが、ケースによっては一部戻る場合もあるので、絶対にあきらめず、まずは専門家にご相談ください。